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ジャズで国際交流

❖1992年(平成4年)

 

<下記、朝日新聞 1992年2月19日の記事より抜粋>

言葉で表せない感動を「小町国民」へ伝えたい

雄勝郡雄勝町で来月5日、ジャズグループ「ニューヨーク・ユニット」による本格的なジャズコンサートが開かれる。主催はミニ独立国「小町の国」。「言葉では表せない感動を伝えたい」と、同国総理大臣の佐藤芳嗣さんらメンバーは準備に追われている。

雄勝町が生誕の地と伝えられる小野小町にちなんで6年前、「小町の国」を建国。これまでに世界三大美人と称せられるクレオパトラの国・エジプトへ小町娘ら使節団を派遣するなどユニークな活動をしている。コンサートを手掛けるのは初めて。

ニューヨーク・ユニットのドラマーの中村達也氏が二年前の同町を訪れたのが縁で、同グループの日本公演に合わせて同町での公演が浮上。「場所もない金もない、人も少ない」としりごみせずに、まずやってみようとチャレンジを決めた。
公演するのは中村氏とベースのリチャード・デイビス、ピアノのジョン・ヒックス、トランペットのハンニバル・マービン・ピーターソンの4人。

「国際的に活躍する一流の音楽にふれることで、わが町も捨てたもんじゃないと思えるようになれば」と佐藤さんらは意気込んでいる。

<下記、秋田さきがけ新聞 1992年3月8日の記事より抜粋>

本場のジャズ熱演 終了後は交流深め合う

ニューヨークユニット・イン・オガチ 内容濃い演奏ファン大満足

雄勝町のミニ独立国「小町の国」(佐藤芳嗣総理大臣)主催のジャズコンサート「ニューヨークユニット・イン・オガチ」が5日夜、雄勝中学校体育館で開かれ、町内外のジャズファンや中、高校生ら約700人が一流のジャズ演奏家による公演を楽しんだ。

ジャズグループ・ニューヨークユニットのメンバーは、トランペットのハンニバル・マービン・ピーターソン、ピアノのジョン・ヒックス、ベースのリチャード・デイビス、ドラムの中村達也の4人。国内での演奏ツアーは3度目で、今回は日本芸術文化振興会の後援による来日。昨年、ドラムの中村氏と総理大臣役の佐藤さんら「小町の国」のメンバーが知り合ったことから、公演の話が持ち上がり、同町でのコンサート実現した。ニューヨークユニットは同町を皮切りに全国8ヵ所で演奏する。

コンサートは「雄勝町に来ることが出来てうれしい。また、学校の体育館での演奏もとても楽しみ」というリチャード・デイビスのあいさつで開幕。ニューヨークユニットのオリジナル曲を中心に2時間余り熱演し、会場を沸かせた。ジャズの本場ニューヨークで活躍している一流ジャズミュージシャンによる内容の濃い、本格的なジャズで、会場のファンも大満足。迫力ある演奏に圧倒されながらも盛大な拍手を送った。

コンサート終了後、平安朝の衣装に身を包んだ「小町の国」の小町娘が、演奏者に小町こけしをプレゼントしたり、子供たちや熱心なジャズファンがメンバーを取り囲みサインをもらうなど交流を深め合った。

コンサートのきっかけをつくった佐藤さんは「町民や町当局の応援を得て、町では初めての本格的なジャズ公演を成功させることができた。町の将来を担う子供たちにも、一流のジャズを聞かせることができ、本当に良かった」と満足げだった。

© Komachinokuni

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